キャリアインタビュー アジャイルコーチ川口恭伸さん

川口さん キャリアインタビューまとめ

(注釈、プロフィール、アジャイルなどの説明がはいります)

行動ポイント1 仕事を膨らませる:
川口さんが新卒で入った会社で配属された部署は株式に関連する情報を扱う部署でITに強い人はあまりいないところでした。川口さんは大学でコンピューターサイエンス専攻でしたが、彼の専門性を活かすといっても何もできない状況でした。その部署の業務知識を取得しつつ、プログラミングができるバックボーンがあると役にたつと気づいたんです。相手とって価値があることをするためには自分の専門だけにこだわり続けると価値が生まれにくい。エクセルのマクロを勉強して職場でやくにたてるなど、ITスキルを拡大していろんなものを効率よくしていったり、周りから困りごとを頼まれるような存在になっていきます。会社で自分だけのポジション(社内フリーランスのような存在)を築いていきます。

また川口さんのスタンスとして、4割は今の仕事をしつつ、3割は中期的に解決すべきことに取りむことや、残りはさらに長期的に考えて必要な知識を勉強していくようにこころがけています。目の前の仕事だけこなすだけでは新しいものは生まれず、あたらしい発想をいれるためにこういった行動をしているのも仕事を膨らませることにつながっています。

行動ポイント2 布石をうつ:信頼貯金をためて好きなことができる状態をつくっている
だれかの困りごとを解決していき、川口さんならできるのではと相談されるようになっていき社内での信頼を築いていきました。またいくつかの部署を担当したことによってそれぞれの立場がわかり、つなぐことができるようになりました。新しいことをやろうと思ったら社内の実績などが大事といわれたとき、そろそろ信頼貯金がたまっているのではと気づきます。そのような環境下でスクラムがはじめることができます。

また中途社員からの紹介で社外の勉強会にも足を運ぶようになりました。またスクラムをはじめたことをきっかけに社内で広めるためには世間的に当たり前の存在にしたほうがいいとかんがえ、社外に向けて勉強会を始めていきます。毎月の勉強会から規模の大きなイベントを開催するようになり、そのなかで社外に対しても信頼貯金をためて協力しある関係をつくっていきます。こうして社外にも人脈を広げていきました。

行動ポイント3 キャリアを進める:スキルを一気呵成につける
スクラムにであう前から最新の技術には色々触れてきた川口さん。海外のカンファレンスで現場にいったにも関わらずスライド内容がわかるのがやっとで質疑応答がわからなかったことを受けて半年で一気に英語を勉強します。また常に先行投資として海外の知見をとりにいったり、まだ本がないうちに知識をとりにいくなど勉強することで2、3年後に必要になったときに解決策として提案できる状態を作っています。

発想パターン1「差別化・希少性」思考 かつ「今後の動向」にかける
海外で行なっているスクラムギャザリングを日本でやろうとしたとき、他にやるひとがいないからと推進していく川口さん。社内でも他にやれる人がいなそうで自分が課題、解決策がわかるものは率先して解決していきます。
先行投資して常に先の技術や知見を掴みにいって、今後必要になるだろう知見を積極的に取り入れている。こうしたスタンスで活動していることで他の人では難しそうでも川口さんなら答えをもっていそうと思われる、そんな他の人とは違うポジションを作っているのも特徴的なのかなと感じます。
川口さんはこの異質経験をいかして持っているスキルを掛け算していくことで市場価値をあげていくことでも話しています。

発想パターン2 「異質経験」を生かす
株のニュースを扱っていた会社なので証券アナリストの資格をとるレベルまでは会社で必要な知識を身につけ、周りがITが苦手だったなかでコンピューターサイエンス専攻だったことをいかしてIT関連のこまりごとを引き受けていきます。会社都合で1年ごとに違う部署に異動となりつつも、いろんな職場を体験したことにより社内人脈がひろがり、なにかつくるときにもそれぞれの価値観や気にするポイントなどが理解できることから間に入りプロジェクトを回すなど、異動をいかしたパフォーマンスを発揮します。
T型人材という言葉ありますが、川口さんはこれにもうひとつ追加してπ型人材と表現しています。ひとつのことに特化して、他をすこしかじるだけでなく、もうひとつも深くもち、両者の状況がわかることで架け橋としての役割を果たすことができています。

発想パターン3 「好きなようにできる」環境を望む
信頼貯金をためていくことで最終的には好きなことができる環境を作っていっています。環境下のなかで自分のスキルがどのように役にたつのかを考え、行動していくことができました。